2016年の6月から、低速走行中にエンジンストールするようになり、年末からディーラーで点検を受けたところ、『バルブステムシールが劣化してオイルがエンジン内に漏れて、シリンダー内が汚れてエンジンが止まるようになった。』という説明を受けましたが、エンジンをばらさないといけないので、修理費が高くつくということです。
新車購入してからずっとホンダのディーラーで法定点検、車検、オイル交換等全てディーラー任せでしてきたので、5～6年でエンジン部品の劣化ということで高額の修理費を支払わなければならないことに納得がいきません。
バルブステムシールというのは5～6年で劣化するものでしょうか。
エンジンの保証は、5年までとなっていますが、ディーラーの言うとおり自費で支払わなければならないのでしょうか。
来週(H29年2月7日)ディーラーに行って修理の件について相談する予定です。
どうか、ご教示をお願いします。

『バルブステムシールが劣化してオイルがエンジン内に漏れて、シリンダー内が汚れてエンジンが止まるようになった。』いわゆるオイル下がりという症状ですね。

「オイル下がり」とは文字どおり、オイルが「上から下へ」下がってしまう現象です。具体的には、エンジン上部のヘッド（カムシャフトやバルブのあるところ）部分を潤滑しているオイルが燃焼室に入り込みガソリンと一緒に燃えてしまう現象のことです。
原因はバルブを支持しているバルブガイドの摩耗やバルブステムシールの摩耗、硬化、破損等が考えられます。 本来はオイルが燃焼室に入ってはいけない構造部分のクリアランスが大きくなってしまい異常が発生しているわけです。
オイル下がりは一般的に徐々に進行しますので、古い車や走行キロ数の多い車に発生するケースが多くなります。対策としては、エンジン上部のヘッドをオーバーホールし、ステムシール等の必要な部品の交換をおこないます。
走行距離の記載がないため一概に判断はできませんが、メーカーの指定通りのエンジンオイル交換をおこなっていた場合、一般的には5～6年でオイル下がりの症状になるには少し早いとは思います。

「エンジンの保証は、5年までとなっていますが、ディーラーの言うとおり自費で支払わなければならないのでしょうか。」とのご質問ですが、ご承知の通りエンジンの保証期間は5年間ですので”appow1”様のステップワゴンがメーカー保証の切れる5年を過ぎているようでしたら有償での修理にはなってしまいます。
ディーラーで点検、車検を常に受けていらっしゃるようでしたらご存知かと思いますが、ホンダではディーラーにて車検整備を行い、決められた保証料を支払うことにより、メーカー保証が次回車検まで延長できるようになる延長保証の制度があります。この延長保証にご加入されていないようでしたら、ご納得できないかもしれませんが一般的には無償での修理は難しいと思います。

ただ、ホンダのディーラーではエンジンを分解し、バルブステムシールの劣化を確認しオイル下がりと断定し、エンジンストールの原因となったことをご確認されているのでしょうか。
ステップワゴン（RK5）には、以前、オイル上がりを原因としたサービスキャンペーンが出ております。（※詳細はホンダのHPにてご確認ください。http://www.honda.co.jp/recall/auto/campaign/140731.html）
これは、エンジン下部のピストンとシリンダーの隙間からオイルが逆に燃焼室に上がりこみガソリンと共にオイルが燃焼するオイル上がりの症状です。
このサービスキャンペーンの対象号機に含まれていて、オイル上がりの症状が起因していることにより、今回の低速走行中の「エンジンストール」が発生しているのであればメーカーの保証で対応できる可能性もございます。
メーカーHPより車体番号をご確認していただき対象号機に含まれているようでしたら、このオイル上がりの症状が原因ではないのかディーラーに再度、ご確認してみてはいかがでしょうか。