エンジン


解決

エンジンが温まると加速しなくなる。

始動直後は問題ないのですが、運転後、3,4キロメートル走行したあたりで、エンジンが暖まると必ず不調になります。アクセルをベタ踏みしても、加速が非常に鈍い状態です。またサーモスタットの警告表示がつきっぱなしです。回転数は大体1,500回転から3,000回転の範囲で、どの減速ギヤーでも再現します。
中国のディーラーに何度か診てもらいましたが、一向に改善しません。
可能性のある原因についてのアドバイスをお願いします。


質問者:ション 居住:福井県 車種:シボレー クルーズ 1600cc 中国で使用 年式:2009年 日付:2016-05-23 19:06:30
カテゴリ:エンジン

クルマの相談館事務局

2009年式のシボレークルーズ、1600ccというと、スズキが生産した初代モデルではなく、GMが世界各国で生産・販売しているモデルですね。
日本には輸入されていない車種のため一般的なクルマで起こり得る不具合のお答えになってしまう旨、ご了承ください。

アクセルをベタ踏みにしても、加速が非常に鈍い状態から空燃比(空気と燃料の割合)がうまく制御ができていない感じを受けます。
空気と燃料の割合が濃すぎる(または薄すぎる)と当然エンジンが本来持っている力を発揮できず、加速がもたつく等の症状が現れてくることがあります。

このような症状では様々な原因が考えられますが、比較的多いのがエンジンの各部の状態を検知するセンサーの不具合です。エンジンに取り付けられている様々なセンサーは、運転状況により刻々と変わるエンジン各部の状態を検知しECU(エンジン・コントロール・ユニット)に信号を送っています。
このセンサーの情報をもとにECUで演算され適切な量・タイミングで燃料をエンジンに噴射します。このセンサーからの情報が間違っていると空燃比が濃すぎる、または薄すぎる状態になりエンジンに不具合が生じます。
例えばエンジンの冷却水の温度を検知する水温センサーが低温時の温度で固定してしまう故障になったとします。低温時は水温センサーから送られる情報をもとに燃料を増量します。この状態ですとエンジンが暖まったあとも燃料を増量し続け、結果空燃比が濃くなり過ぎエンジンの不調を起こしてしまうこともあります。
このようにエンジン各部に取り付けられている様々なセンサーは、エンジンをその時の運転状況に合わせ適切に作動させるため重要な役割をもっています。
このセンサーの状態を正確に診断するためにはECUに診断機を接続し症状発生時のセンサーの状態を確認する必要があります。症状発生時にセンサーの値を確認できればこのセンサーの良否の判断ができると思います。

ただ、気になるのはサーモスタットの警告表示が点灯しているということです。サーモスタットは冷却水の温度を適切な温度に保つための部品です。低温時(エンジンが冷えている時)はサーモスタットがラジエータへの経路を閉じ冷却水をエンジン内だけで循環させることで早くエンジンを暖めます。温度が上昇するにつれラジエータへの通路を開き、冷却水をラジエータへ循環させることで冷却水の水温を下げています。
サーモスタットが故障し閉じっ放しになるとエンジンはオーバーヒートを起こし、逆に開きっぱなしになっているとオーバークール(冷却水温が上がらない)を起こします。
このサーモスタットは特に電気的な制御をしている部品ではないため、サーモスタットの警告灯は通常はないと思われます。他の警告灯が点灯している可能性がありますので点灯した警告灯を再度ご確認してみてください。


日付:2016-05-27 18:22:05

ご丁寧なご回答ありがとうございました。とてもわかりやすい表現で非常に参考になりました。燃費が非常に悪い(10km/L)ので、燃料の混合比が高いのかもしれません。ECUにパソコンを繋いて不具合の可能性のあるセンサーを突き止めるようにディーラーにお願いしてみます。私も温度とともに不具合が発生するので、vvt電磁弁や歯車などの機械的な不具合ではなく、センサーの故障を疑っています。アドバイスを元に再度ディーラーと調整します。ありがとうございました。


日付:2016-05-27 23:06:32

センサー系には異常がないと言うことなので、試しに排気側のVVT電磁弁を交換しましたところ、約1週間運転していますが正常にエンジンは開店しています。どうやら電磁弁の故障だったようです。色々とご親切なアドバイスをありがとうございました。とても勉強になりました。


日付:2016-06-05 19:01:09

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